一般的なレーザーワイヤー加工と言った場合、押し出し絶縁体やテープ巻き絶縁体の加工を指し、浸漬エナメル絶縁体やシールドカッティングのことを指すのではありません。
こうした一般的なレーザーワイヤー加工には、導体やシールドからプラスチックを気化または融解除去するために炭酸ガスレーザーテクノロジーが使用されます。 炭酸ガスレーザーはパワフル、低コスト、高信頼性で、メンテナンスが不要なため、被覆除去加工のレーザー源として最適です。 より重要なことは、炭酸ガスレーザー光は光スペクトルの遠赤外線部分であり、ポリマーによって強く吸収されますが、金属の導体やシールドに対しては傷をつけずに反射することです。 それにより非常に強力で自己制御型の処理を行ないます。
ワイヤーやケーブルから絶縁体を除去するには、いくつかの方法があります。 主な方法は:
最善の方法は、絶縁体の材料やケーブルの構造によって異なるため、複雑な決定になることがあります。 弊社では、貴社の決定をお手伝いし、必要に応じて、最善の方法を決定するためのサンプルを作成することができます。 貴社の必要条件についてご相談し、貴社のワイヤーやケーブルをレーザー除去したサンプルを作成するため、今すぐ弊社までご連絡ください。
以下に一般的なガイドラインを示します:
クロスカットは最も素早くシンプルな加工方法ですが、スラグが簡単に引き出せる場合にのみ使用できます。 多くの絶縁体は引き抜くのが容易ではなく、スラグが12 mm よりはるかに長い場合はたいてい困難となります。
直径が5 mm 未満のワイヤーの場合、フォーカスしたレーザースポットをワイヤーの絶縁体を横切るように2つの側面から照射することにより、クロスカットが最も容易に作成されます。 2つの側面のカットをつなぐことにより、360度の完全なカットを作成します。 さらにカットされた絶縁体 (スラグ) を引き抜いて導体を露出することができます。 レーザーは導体を傷つけずに反射するので、完璧な除去が毎回保証されます。
クロスカットは、レーザービームをワイヤーの絶縁体を横切ってワイヤーと直角方向に動かすことによって作られます。
この方法に適したレーザーケーブル加工機は:
Mercury-2: クロスカットとスリットを作ることができます。
Mercury-4: クロスカット、スリットを作り、領域のアブレート (除去) が行えます。
クロスカットとスリットはスラグの除去を補助するために使用されます。 スラグは導体に完全に融着されていなければ、簡単に除去することができます。 スリットを作るには、レーザースポットをワイヤーに沿って移動する必要があるので、光学系は2軸上に移動する必要があります。 ウィンドウはその両端にカットを入れて、それらをスリットでつないで作ります。
この方法に適したレーザーケーブル加工機は:
Mercury-2: スリットとウィンドウを作ることができます。
Mercury-4: スリットとウィンドウを作り、領域のアブレート (除去) が行えます。
領域アブレーションは、装置のコストが高いので、一般的に最後の選択肢です。 絶縁体の特定領域を気化させるため、妥当な時間で領域を処理するのに、非常に高速の加工動作を使用する必要があります。 また、絶縁体を完全に気化させることが要求されます。 カプトンテープやTPUなど、材料によっては気化しない場合があります。 一部の材料では、導体に小さな残渣が残る場合があり、半田付けや圧着を妨害する可能性があります。
この方法に適したレーザーケーブル加工機は: Mercury-4 です
一般的なワイヤー絶縁体の詳細や、貴社の厳密な要件の照会は、弊社のエキスパートに今すぐご連絡ください。